カシン工業株式会社では、様々な分野で使用されるPTCセラミック製品の販売や開発を行っています。
詳細は、弊社・ 技術統括本部までお問い合わせを御願いいたします。
PTCヒータについて
PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータは、正温度特性をもったヒータです。
キューリーポイント以上の温度になると急激に抵抗が増加することにより、自己温度制御機能を 発揮する定温発熱体ヒータです。
特徴
- 安全性を追求した、世界初の絶縁防湿防滴型ヒータを開発しました。
防水防塵性能(IP67)を有した非常に安全な製品です。 - 温度制御機能をもつ為、定温度の発熱体として最適です。
- 抵抗値の連続的な変化により制御を行うため、発熱温度のゆらぎが非常に小さく、ノイズや火花の発生がありません。
- 印加電圧が変動しても、自らの抵抗値を調整し電力を安定させますので過熱する心配がなく安全です。
PTCを応用した製品
- 電圧電流特性の利用製品
印加電圧と熱平衡時の電流の関係で、ある電圧までは、ほぼ定抵抗線に沿い、それ以上では、ほぼ定電力線に沿った 特性を示します。この特性を利用した製品です
・ 温風発生機器全般(車内暖房、洗濯乾燥機、浴室暖房機など)に用いられます。
・ 定温制御用としては、電子蚊取り器や、保温器全般、加湿器などに用いられます。 - 抵抗温度特性の利用製品
抵抗と温度の関係で、常温からキューリーポイントまでは、ほぼ定抵抗を示し、キューリーポイントを越えると急峻な正の温度特性を示します。この特性を利用した製品です。
・ 家電機器の温度制御、火災感知器、家電機器の過熱防止等に用いられています。 - 電流時間特性の利用製品
電圧を印加した時の電流と時間の関係で、電圧印加直後は比較的大きな電流が流れますが、その後、急激に減衰し安定します。この特性を利用した製品です。
・ 遅延特性は、リレーの遅延動作やブラウン管消磁、モータースターター用に用いられます。
・ 電流制御特性は、サージ防止やラッシュ電流、過電流の防止などに用いられます。
技術用語
- 常温抵抗値(R25)
周囲温度25℃において、発熱および電圧効果による抵抗値変化が無視できる電圧により測定した抵抗値で表します。 - 突入電流(Ic)
電圧印加直後に流れる電流を表します。 - 消費電力(P25)
周囲温度25℃において、所定の電圧を印加した時に安定して流れる電流を測定し、算出(電圧×電流)した値で表します。
車載用は、0℃を基準として算出しています。 - キューリーポイント(Tc)
抵抗値が急激に増大し始める温度で、スイッチング温度とも呼びます。抵抗値が基準温度の抵抗値の2倍になる温度(R25×2倍)で表します。 - 抵抗-温度特性(R-Tカーブ)
PTCサーミスタの抵抗値と周囲温度の関係を表すもので、発熱および電圧効果による抵抗値変化が無視できる電圧で測定した値で表します。